政治家は言葉を扱うのに細心の注意を払うというのは幻想だったのか?

報道で知ったのだが、熊本市議会の下川寛議員のブログに

 この監査請求については、私たちの一部ではテロに等しいように感じている。報道にあるように、ごく一部では使途基準に抵触するおそれのものもあったが、大半は使途基準に沿って支出しているにもかかわらず監査の対象に挙げられている。そのため、真面目にやっていながらも活動時間をその証明に使わされている。
(中略)
 この請求団体のメンバーについて、市民の方から聞いた話であるが、請求時に報道の写真に写っていた顔は全て共産党籍があるとのことであった。私にはその真偽を確かめようもないし、本当のことかどうかわからない。しかし、それがもし本当のことであれば、今回の対象議員に共産党議員が入っていないことは「なるほど」と思える。

ひろしの「まちづくりかわらばん」 政務調査費の監査結果

というように随分と乱暴だったり無責任な憶測を含んだりした意見が載ったが、これに対して市民団体が

同会は6日、下川市議に「監査請求は地方自治法に基づく適正な市民活動」として抗議文を提出した。下川市議は「内容をよく読んで対応を検討したい」と述べるにとどめた。
 下川市議は8月3日付のブログで同会の監査請求について「私たちの一部ではテロに等しいように感じている」と記載したが、同会は抗議文で「テロに当たる行為をした覚えはない。テロと感じたのであれば、具体的にその行為を指摘し、なぜテロに該当するのか明確に説明すべきだ」と主張。ブログについて「複数の事実関係に誤りがある」として訂正も求めた。

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/195799

という反論をされてしどろもどろの対応をせざるをえなくなったり、今日読売新聞の記事にもなったように山形で実在するアダルトサイトとほぼ同名のさくらんぼ小学校という学校名で学校を新設しようとする際に

 土田正剛市長は「校名を変えれば、かえってアダルトの世界を正当化することになる」などとし、校名変更の考えはないとしている。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100907-OYT1T01203.htm

という(よくわからんバーチャル世界のエロサイトごときに名前を使われてしまって計画がつぶされるのは面子が立たない、という予想はあるものの)文面からはよく分からない理屈で校名の変更をする意思がないことを表明したりと政治家の言葉に関してどうにもお粗末な話ばかりで何のための代議士制度、何のための間接民主制かとがっかりさせられる一日だった。
厳しい意見であればブログやツイッターでだれでも意見を表明できる時代である今では過不足なく意見を述べることや相手をきちんと非難したりするということは個々人の技能として持っておくべきだとも考えられるが、このあたりの適性はそれこそ非コミュなる言葉もあるような状況では万人に求めうるものではないと自分は考えている。